2014年5月13日

古いラップトップの延命策 - 802.11n と HDDからSSDへの換装

小生が家でメインに使っているPCはDELLのXPS M1330というラップトップ。7年前に、当時働いていた会社がDELLに買収されたときに個人用として各従業員がタダで貰った。Core 2 Duo T7500 2.2GHz の CPU でメモリは 4GB、160GB の HDD。

Windows Vista(Business、32bit)と言うWindows8ほどではないものの最悪に近いOSであることと画面が1280x800と少々小さめであることを除けば、最近のMacほどはないものの、ウェッジ型の薄く見える形状で気に入っている。毎年のバケーションにもいろいろな国に持って行っており、バッテリーは3代目だ。

気に入っているとは言え、このラップトップは、1年以上使用されているすべてのPCに共通する問題を抱えている。

お・そ・い
今年は家族メンバーのPCのアップグレードが2件予定されており(1件は実施済み)、新しいラップトップに買い換える予算がない。

そこで、最小限の費用での延命策を検討した結果、採用したのが以下の2項目。
  • WiFi の 802.11g から 802.11n への変更
  • HDDをSSDに換装
WiFi の変更は、手元に小型の802.11n 小型USBドングルがあったので試しに入れてみた。あまり期待はしていなかったのだが、実際に体感できる速度の向上(30~40%?)があったのは儲けもの。単価$10前後で実施できる。本当は内臓の WiFi が交換できれば、USB端子も消費せずに済むのだが、ないものねだりをしても仕方がない。

ドングルを挿して、付属のドライバをインストールする。コントロールパネルから内臓の WiFi を禁止してお終い。あ、MACアドレスで固定のDHCPを行っている場合は、当然DHCPサーバのMACアドレスを変更しなければならない。

ただし、ドングルにもいろいろあるようで、最初はRaspberry Pi を買った時に付属してきた(Linuxでサポートされていない、したがって役に立たない)Realtek RTL8188CU を使っていたが、どうも不安定で、20分ごとにデバイスが再起動していた。Raspberry Piで実績のあったEdimaxに変更したら随分安定になった。

インターネットに使用しているケーブルモデムは、最近スピードサイトで測ったら60Mbps程度。家の中のLANも100Mbpsから1Gbpsに順次交換している。WiFiも速くすると効果的と判った。

HDDからSSDへの換装は、依然SSDで否定的な経験をしたので躊躇していたが、もうそろそろ時期と思い、再び実践。結果は
は・や・い
の一言。まるで購入時のあのサクサクさが戻ってきたようだ。

使用したSSDは SanDisk の 256GB。WDの普及版1TB HDD と比べるとバイトあたり単価は約8倍。
  • SSD 256GB $120
  • HDD  1TB $60
将来はこの価格差が縮む可能性はあるか?

SSDの容量は内部チップの面積(数)に正比例し、これが価格の大部分を占めるが、HDDでは、プラッタを除く、ハウジングやアクチュエータ、ボイスコイル、PC基盤といった主要部品は容量にあまり依存しないので、容量と価格は正比例しないと思う。だから、単純な価格比にはならないだろう。

HDDからSSDへの換装は、マザーボードに空きSATAコネクタが2個あるLinuxを使うと至極簡単。

まず、HDDより少し大きめの容量のSSDを買って来る。我が家の場合は160GB -> 256GBとして、SanDisk のUltra Plus にした。

データのバックアップは言われなくてもちゃんと取ること。小生はGenie9というWindowsのバックグラウンド型バックアッププログラムを使っているので、新しいファイルシステムに変更があると即座にその分がバックアップされるようになっている。

ラップトップをシャットダウン(「スリープ」はだめ)して、バッテリを取り去り、HDDを外す。Linux マシンにHDDとSSDを装着して起動。以下のコマンドを実行して数十分待てばディスクの複製が完了(HDDが/dev/sdb、SSDが/dev/sdcの場合)。
[root@linux ~]# dd if=/dev/sdb of=/dev/sdc bs=16M

HDDのあったところにSSDを装着して蓋を閉め、バッテリを戻してラップトップを起動すると、もしかしたらBIOSが何か言ってくるかもしれないが、すべて肯定的に返事をすれば、きっと立ち上がり時間が1/10になっていることに驚くはず。

元のHDDより大容量のSDDを使ったので、ディスクの後ろの方が余る。小生が実践した換装では、86GBほど余ってしまった。WindowsでCドライブしか使っていなければ、新たなパーティションを作ってDドライブとして使うのが一番簡単。小生の場合はちょっと複雑で、Cの後ろにバックアップの対象としないVMWareの仮想ドライブファイルを格納するVドライブが既にある(バックアップはVMWareのゲストOS内で実行)。新たなパーティションでやたらドライブ数を増やしても仕方がないので、この新しいパーティションはVドライブをコピーしてきて、以前のVドライブの場所はCドライブを延長しようかと考えている。ま、この辺は各自でどうぞ。

これで7年前のラップトップが快調に甦った。あと3年ぐらいは使えそうな感じがする。

2 件のコメント:

  1. 内蔵Wi-Fiカード換装できますよ。
    インテル Pro Wireless 4965AGN 802.11a/g/n 300Mbps
    ¥1500弱です。

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    1. コメントありがとうございました。
      小生のM1330に内蔵されているWiFiカードはIntel 4965AGNです。大変な勘違いをしていましたが、4065AGNは802.11nもサポートしているのですね。ただしIntelによれば802.11nはドラフト段階のサポートだそうです。
      いままで古いAPでは内蔵のWiFiでは72Mbpsまでしか出ていなかったので諦めて外付けUSBで150Mbpsとしていたのですが、コメントをいただいて改めて新しいAPで試したところ内蔵で144Mbpsまで行けることが分かりました。
      結局
      ・内蔵 4965AGN - 20MHzで2x2 MIMO → 144Mbps
      ・外付 EdiMax(その後更に安定なNETGEARに換装) - 40MHzでMIMOなし → 150Mbps
      ・旧AP MIMOなし
      ・新AP MIMOあり
      と言うことのようです。
      二つしかないUSB端子の片方をWiFiで占拠されるのは面白くなかったのですが、これで内蔵WiFiに戻り両方のUSBとも解放できることが分かりました。
      ありがとうございました。
      なお、4965AGNはAmazon.comで送料込みで$6ぐらいで入手できるようです。

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